うまい棒の【標準偏差】計算してみた

今回の内容の動画版です→うまい棒の重さを調べてみた【標準偏差の導入】

重さを0.01g単位で測れる測定器って、いますごく安く買えるんですよね。

なんと799円!(2018年8月現在→2020年3月でも同じでした)

この測定器を揃えれば、「お菓子など小分けされたモノの測定」→「統計量の計算」、という流れの授業が気軽にできそうですね。

統計の授業って与えられた数字をもとに計算させるだけだとつまらないので、実際に目の前のものを測定、それをもとに統計量の計算、という流れもあっていいと思います。測定器が安く手に入る環境はありがたいものです。

ところで、この製品の精度はどうなんでしょうか。実際に手元の硬貨で試してみました。(ちなみに、1円玉硬貨は1g, 10円玉硬貨は4.5g,100円玉硬貨は4.8gになるように製造されているそうです。)

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1円玉は1.00gを表示!ぴったり!

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10円玉は4.52と表示。0.02gずれました。

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100円玉は4.80gで、これはぴったり表示されました。

1円玉と100円玉がぴったり表示されていることから考えると、10円玉の0.02gずれは硬貨についた汚れによるものだと思われます。この測定器、安いけれど精度はすごくいい!

ということで、勢いでうまい棒30本×3種類を買ってきて、種類ごとに標準偏差を計算してみることにしました。

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0.01g単位で測れるのがありがたい。小分けされたお菓子だと1g単位では測定になりませんからね。

チーズ味、コンポタ味、めんたい味、それぞれで以前紹介したファイル

度数分布表と箱ひげ図が一瞬で作れるエクセルファイル作ったよすうがくブログ | 授業準備

を利用して、ヒストグラムを作成しました。階級の幅は0.2gです。

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こんな要領でヒストグラムの作成、標準偏差の計算あたりをさせる授業をしてみたいですね。

ところで、測定していて驚いたのですが、結構重さにばらつきがありますよね。なんでかなーと思ってチーズ味の一番軽いものと重いものを比べてみると…

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色が結構違います。おそらく油分がどれくらい染み込んでいるかの違いなのでしょう。

めんたい味についても、

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味付けの粉?のつき具合で重さが変わるようです。

コンポタについては標準偏差が最も大きかったのですが、

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色が薄めで油分の違いはあまりわかりませんでしたが、コンポタは他の2種類に比べて、軽いものに空洞が多い印象です(上写真の左の棒の下部分に空洞があります)。コンポタ特有の製造過程で空洞ができやすく、それによって重量の変化が大きくなるのかもしれません(個人の勝手な推測ですので悪しからず)。

計算で終わらせず、まとめた情報からいろいろ推測していこうとする姿勢は、授業を通して持たせていきたいものですね。

では

★★★★

今回の内容の動画版です。